皆さん、転職で失敗した経験、ありませんか?「次の転職もまた失敗するのでは…」そんな不安を抱えているあなたに、私の話をさせてください。
1年足らずで会社を辞めた、どん底の私が、どうやって2度目の転職で自分に合った居場所を見つけ、人生を立て直して成功を掴んだのか、その体験談をありのままにお話ししたいと思います。
最初の転職の失敗から学んだこと
初めての転職活動は、とにかく条件面ばかりを重視していました。前職よりも年収が100万円以上上がる、有名企業である、職種も将来性があると言われているIT系…といった、誰もが羨むような条件に惹かれ、深く考えずに飛び込んでしまいました。
「給料が上がれば幸せになれる」「華やかな仕事なら毎日が楽しいはず」と信じて疑わなかったのです。「しかし、華やかな看板の裏には、厳しい現実が隠されていました。」「入社後、私はすぐに気づきました。この会社は、数字を何よりも優先する文化なのだと。」
社員同士の競争は想像以上に激しく、チームで何かを成し遂げるよりも、個人の成績を上げることが最優先でした。自分の担当業務を終えれば、他の人の手伝いをするような文化はほとんどなく、助けを求めることもためらわれるような雰囲気でした。
また、人間関係も閉鎖的で、中途入社の私にはなかなか溶け込むことができませんでした。ランチは決まったメンバーで固まっており、私はいつも一人で済ませていました。
仕事終わりに気軽に一杯という誘いもなく、業務に関係ない雑談をする時間もほとんどありませんでした。この孤独な環境に、私は次第に心身ともに疲弊していきました。
この経験から、私は「給料や肩書きは、働きやすさや心の安定を保証するものではない」という、当たり前ですが最も大切な教訓を得ました。そして、この失敗があったからこそ、『給料や肩書きではなく、自分はどんな働き方をしたいのか、どんな人たちと働きたいのか』という、もっと本質的な問いと向き合うことができたのです。
2度目の転職活動で重視した3つのこと
最初の失敗を踏まえ、2度目の転職活動では、表面的な条件は二の次にして、以下の3つのことを特に意識して進めました。
1. 企業文化と価値観のマッチング
給料や職種といった表面的な条件だけでなく、その会社の文化や価値観が自分の考えと合っているかを徹底的に調べました。例えば、会社のホームページにある「ミッション」や「ビジョン」は、ただの飾り文句ではなく、社員が日頃から意識していることなのかどうかを面接で確認しました。
具体的には、「御社のチームが一番力を発揮するのはどんなときですか?」「失敗したとき、どのようなフォローがありますか?」といった、人間関係や働き方に関する踏み込んだ質問を積極的にしました。
また、可能であれば、部署の違う複数の社員の方と話す機会を設けてもらい、会社全体の雰囲気を多角的に把握するよう努めました。
2. カジュアル面談の徹底活用
求人情報だけでは決してわからない、会社の雰囲気や人柄を知るために、正式な面接の前にカジュアル面談を積極的に利用しました。履歴書や職務経歴書を持たず、お互いにリラックスして話せる場です。
ここでは、面接官ではない、現場で働く社員の方に会わせてもらうのがポイントです。彼らの働く様子、社内の日常、そして仕事に対する本音を聞くことで、入社後のミスマッチを大幅に減らすことができました。
ある会社では、面談で話した社員の方が「うちは皆で残業をしないように声をかけ合ってるんですよ」と教えてくださり、それが決め手の一つになりました。
3. スキルよりも「貢献したい」という熱意
最初の転職では、「自分にはこんなスキルがある」「前職でこんなにすごい成果を出した」というアピールばかりしていました。しかし、2度目の転職では、「これまでの経験を活かして、このチームに貢献したい」「この会社のビジョンに共感し、一緒に成長していきたい」という気持ちを前面に出すようにしました。
面接官は、単にスキルが高い人よりも、その会社やチームの一員として共に成長しようという熱意を持った人を求めているように感じました。
なぜなら、スキルは後からでも身につけられますが、会社やチームに貢献したいという熱意や、人との協調性は、その人自身にしかないかけがえのない価値だからです。
2度目の転職で居場所を見つけるまで
2度目の転職活動は、正直なところ不安でいっぱいでした。また同じ失敗を繰り返すのではないかという恐怖、そして一度短期離職したという経歴への引け目もありました。
しかし、最初の失敗から得た教訓を胸に、一つひとつのプロセスを丁寧に進め、自分の内面と向き合いました。面接で少しでも違和感を覚えた会社には、たとえ条件が良くてもお断りしました。そして、現在の職場に出会いました。
現在の職場は、チームワークを何よりも大切にしています。プロジェクトが成功したときはもちろん、小さな目標を達成したときも、メンバー全員で喜びを分かち合います。
困ったことがあれば、役職や部署の垣根を越えて自然と助け合う文化があり、入社後すぐに「この会社なら大丈夫だ」と確信しました。上司も部下の意見に耳を傾け、困っていることがないか常に気にかけてくれます。
新しい居場所で実感した「成功」
私はこの会社で、働くことの本当の楽しさを知りました。それは、給料や肩書きだけでは得られない、心の底からの安心感と充実感です。朝、起きたときに「今日も会社に行きたい」と思えること、そして、チームの一員として貢献できているという実感。これこそが、私にとっての本当の「成功」なのだと気づきました。
この居場所を見つけられたのは、最初の失敗があったからこそだと心から思っています。失敗は辛い経験ですが、その経験から自分にとって本当に大切なものは何かを知ることができました。
転職は、単に仕事を変えることではありません。新しい自分、新しい働き方、そして新しい居場所を見つけるための大切な一歩です。
まとめ
一度目の転職で失敗を経験したからこそ、私は本当に大切なものを見つけることができました。2度目の転職では、表面的な条件ではなく、「企業文化」「人とのつながり」「貢献したいという気持ち」を重視した結果、自分にとって最高の居場所を見つけ、成功することができました。
転職活動は辛いことも多いですが、自分の人生をより良いものにするための大きなチャンスです。今、もし転職に悩んでいるなら、立ち止まって自分自身に問いかけてみてください。あなたは、どんな場所で、誰と、どんな風に働きたいですか?その答えこそが、あなただけの『居場所』を見つけるための、最初の一歩となるはずです。あなたの挑戦を心から応援しています。

 
  
  
  
  
